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発刊の辞
地磁気観測所長吉田 明夫
大正2年(1913年)に柿岡の地で地磁気観測が開始されて以来、90年余が経過しました。この間、地磁気観測所は、常にその時代の最先端の観測機器と技術を用いて、高精度で安定した観測データを提供してきたことにより、今や世界の代表的な観測所の一つとして認められていると言っても過言ではないでしょう。21世紀を迎えて、地球電磁気現象に関する関心は、地球環境のモニターという視点から、ますます高まってきており、国際的な観測事業の中で、地磁気観測所もその期待に応えていかなければなりません。
地磁気観測所テクニカルレポート別冊は、地磁気観測事業における国際協力に貢献することを目的として、地磁気観測所において行われた技術開発、観測ならびに調査研究の成果のうちこれまで日本語のみで公表されたものの中から、内外の関係機関から英語化してほしいという要請のきわめて高かった論文について英語翻訳を行い、それらをとりまとめ年一回発行するものです。本別冊が地磁気観測所報告ともども広く活用されて、地球科学および関連する諸分野の発展の一助となることができれば、これ以上の喜びはありません。
平成15年 (2003年) 3月